【鎌ケ谷市議会報告】2020年12月 個人のふるさと納税の現状と課題

流出とまらぬふるさと納税 年間2700万円のマイナス影響

2020年12月市議会報告

流出止まらぬふるさと納税 年間2700万円のマイナス影響

◆問題は、伸び悩む受入額

返礼品ビジネスで注目を集めたふるさと納税。
市民の皆様も税金対策として制度を利用したことがあるのではないでしょうか。

では鎌ケ谷市にはどれほどのふるさと納税があるのか。
残念ながらグラフのように受入額は少なく、流出額が右肩上がりです。
千葉県内でも 54市町村の中で 51位と最低レベルの受入額です。

令和元年度は1億円以上の流出があったにもかかわらず、受入は 670万円程度です。差額の75%が国から補填されるので、実際の影響額は-2700万円程度です。

グラフを見るとこの傾向はどんどん加速していくので、今後さらに多くの金額が流出することでしょう。

市の方針は「PRや、魅力発信を強化する手段のため、寄附金額の増加を目的としてはおりません」とのことでした。
しかし、現在の状況と、今後さらなる流出が予想されることを指摘したところ、返礼品の見直しを検討いただけるとのことでした。

私からは特に、日ハム2軍球場は全国的にも有名かつ他にはない特色なので、連携した返礼品を充実させること、梨の販売時期には広報活動を活発化させることを提案しました。全体として受入額より流出額が多くなってしまうのは仕方ないとしても、これ以上のマイナス出費は抑えていかなければなりません。

【TOPICS 1 】ZOZO TOWN前社長 前澤氏が鎌ヶ谷に寄付!

2020年11月、鎌ケ谷出身の前澤氏が Twitterでふるさと納税の寄付先を募集。鎌ケ谷も含め多くの自治体が応募しました。

一か月後、前澤氏は「ご提案をいただいた『全ての自治体様』向けに各 500万円のふるさと納税をいたします」とツイート。鎌ケ谷市も寄付をいただきました!市役所によると、確かに寄付いただき、使い道は検討中とのことです。

【TOPICS 2 】これもやるべき! 企業版ふるさと納税

個人が行うふるさと納税と同様に、企業が自治体に寄付できる、企業版ふるさと納税という制度があります。

上手くいけば億単位での寄付も期待でき、お金がなくて進んでいないことが多い鎌ケ谷にとっては絶好のチャンスです。
寄付があるか分からないからと、指をくわえているのではなく、真剣に取り組むべきだと思います。

鎌ケ谷市でもハンコレス!

市役所での手続きの際、「印鑑を忘れたから近くで買ってくる」こんな経験をしたのは私だけではないと思います。

この押印にはセキュリティ上何の意味もなく、行政手続きにおいては市民の時間を奪っていることに他なりません。
国では河野大臣が旗を振りデジタル化が行われていますが、鎌ケ谷市ではどうなってい

◆市民の利便性向上 年内にも押印廃止の動き

市役所で市民の皆さんが行う手続きには大きく分けて2つあります。
1つが婚姻届けなど、国の法令で定めている法定受託事務。
もう1つが各種の助成金の申請など市独自の事務手続き。

このうち市独自の手続きは、国の法令に関わらず押印の廃止が可能です。
実際に国による押印廃止の動きに伴い、市内部でも押印の廃止ができるものはないか、洗い出しを始めています。
今年度中には規則や要綱改正の手続きに入るとのことです。

やはり国が動くと、地方自治体も動きが取りやすいみたいですね。
私からは時間をかけて一斉に廃止するのではなく、市民の利便性が向上する部分から順次廃止していくことを要望しました。

◆庁内の業務効率化 隠れた問題。役所内での押印主義

市民の手続きにおける押印だけでなく庁内の仕事の中にも、時間を奪っている押印があるかと思い質問しました。
やはり多くの事務作業で不要な押印があふれているそうです。

私が見た書類では決裁権のある人は課長以上であるにもかかわらず、決裁権のない一般の職員の印が6コ押されていました。この6コの押印はまったくのムダです。それを押すために紙を回して印鑑を出しまた次の人に回す…小さな事ですがこれが日に何回もあればちりも積もればです。

東北大学では押印廃止をはじめとした事務作業のデジタル化で年間8万時間の業務効率化、株式会社サントリーでも同様の取り組みで年間6万時間の作業負担軽減が実現できたそうです。
市役所でも押印主義を排し、デジタル化を進めれば職員の方々の働き方が効率化し、ひいては市民サービスの向上が図れると思います。

その第一歩としてまずは、業務の中で無駄な押印はないか?慣例的に押印しているものはないか?普段から疑問を持ちながら業務にあたっていただけるようお願いしました。
その上で、お金もかかるデジタル化を検討していただきたいと思います。

熊谷俊人千葉市長とオンラインで対話会を実施

1月10日、県知事選に立候補を表明している熊谷千葉市長と、県政や鎌ケ谷の課題について意見を交わしました。県も市もきっと変わる!そんな希望を抱かせてく
れる方でした!

※徳野涼 Youtubeチャンネルにて鼎談の様子を公開中です。
熊谷俊人【千葉市長】×岩波はつみ【千葉県議会議員】×とくの涼【鎌ケ谷市議会議員】鼎談

●鎌ケ谷市議会HP
令和2年12月会議の議会だよりはこちらからご覧いただけます。
http://www.city.kamagaya.chiba.jp/gikai/gikaidayori/gikaidayori2020.files/193all.pdf

とくの涼